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千坂さん
(イデア・ケアセンターふわふわ・Cafe MUDDLE.)

【働き方】常勤 管理者

ハビリスデザインで働き始めてどのくらい?きっかけは?

働き始めて、13~14年くらいになります

これまでは高齢者施設で働いてきたのですが、施設だと時間に追われて、一人ひとりの方と関わる時間があまり取れなかったんです。話をするとなると、仕事が終わったあとの時間を使うことになってしまっていました。そのとき、この働き方は私が望んでいた働き方ではないなと思い始めたんです。もっと利用者さんと直に接して、話をする時間が欲しいと思い、居宅訪問介護いわゆるホームヘルパーを探し始めました

高齢者も良かったのですが、ちょっと障がいの分野も気になり、探していたところ、「湘南障害児者を守る会 まつぼっくり」の求人が目に留まったんです。今まで障がいのある方の介護はやったこともないし、関わったこともない…その分野をやるのも面白そうだなと思い、面接に行きました。

実は、そのタイミングも運命的で(笑)

面接のとき、理事長と話をしていると、お腹の大きなサービス提供責任者が出てきて「私、来月生まれるんです。でも、後任の方がいなくて…」とおっしゃるんです。「それは大変ですね」ということになり、私もすぐにそのときやっていた仕事を辞めて、こちらに来た感じでした。私の実務経験でその仕事を代われたのは良かったのですが、2~3週間で引継ぎをし、バタバタと来た感じでした(笑)

漫画みたいな話なのですが、運命的なきっかけですね。ちょうど、そのときお腹にいた子も、もう中学生なので…会うと感慨深いです(笑)そんなきっかけで、まつぼっくりに入り、障がいのある方との仕事を始めた感じでした。

初めての障がい福祉の仕事はどうでしたか?

高齢者とは全然違いましたね。

高齢の方は、健康であった方が年齢とともに身体が不自由になっていき、介護が必要になってくるという方が多いです。それに対し、障がいのある方の場合は、生まれつき障がいがあり、介護が必要である方が多いです。もちろん、そればかりではないのですが、私が今まで関わってきた方は、生まれつき障がいがある方が多かったです。

そうすると、純粋といいますか、すごくピュアといいますか…モノの見方や考え方が私たちを違うので、そういう見方をするのだと、利用者さんから教えてもらうことが多かったです。

高齢の方も、長年の知恵を教えてくださるので、それはそれで勉強になるのですが、障がいのある方の場合は見方が違うことが多いので、こちらが気づかされることが多くありました

障がいのある方に対する抵抗はなかったです。もともと、地域の中で、大きな声を出すなどしている障がいのある方を見かけたときも、私の中では、障がいのある方という見方ではなく、街にいる普通の方という感覚でしたので、「さて、声をかけてみようかな」っていう感じでした

最初やっていた、ヘルパーの仕事はどうでしたか?

ビックリすることがいっぱいありました。

「これ、やっていけるかしら?」と自信がなくなる場面も正直ありました。自分が思っていたイメージと違うことが多すぎたというのもあります。

ただ、やり続けてみると、そこが面白くなっていったんです。一生懸命やると、それに反応してくれる相手がいる…その繰り返しで、利用者さんと一緒に楽しめることが見つかっていくと、働いていても嬉しくなっていった感じです。自分が考えたり、悩んだりしていたことは何だったんだろうと途中から思えてきました。

最初続けられるかなって思ったのは、いろいろな意味でですね。介助の仕方に関しても悩みましたし、ご家族との関わりも悩みました。施設にいると家族との関わりはほとんどなく、すべて直接利用者さんだったので、そういう点も悩みましたね。私にこの仕事はできるか?と不安になりました、最初の頃は。

楽しさや嬉しさに変化していったのは、利用者さんと真正面に向き合って、関わっていったからだと思います。その中で、利用者さんとぶつかったこともあるし、打ち解けてくれない利用者さんもいらっしゃいました。不安にもなるのですが、自信がなくなってきたときに、利用者さんが笑顔で接してくれたりすると、「あ…やっぱりこれで良かったのかな」と思えてくる…それが少しずつ自信になっていった感じです

ヘルパーのあとは、ハビリスデザインでどのような仕事を?

最初の8年くらいはヘルパーだけをやっていました。そのあと生活介護であるケアセンターふわふわ、そして、Cafe MUDDLE.とイデアですね。今は、ほとんど相談支援事業のイデアの仕事をやっている感じです。

流れとしては、ケアセンターふわふわを立ち上げるときに、2年半ほど、そこも未知の世界でしたので、最初苦労をしました。ホームヘルパーとは、また全然違う仕事内容で、1日利用者さんと過ごすという働きからも初めてだったので…やはり、ここでも「あ、私には無理かな…」と感じましたね(笑)

Cafe MUDDLE.は、立ち上げのときは、他に責任者の方がいて、理事長と久保田さんがやっているという感じでした。オープンする頃には、私もこっちに来ていたのかな…しばらく一緒に働いていたら、責任者の方がいらっしゃらなくなり、久保田さんと私でキッチンに入った感じです。久保田さんも料理が好きで得意だったのと、私も料理が好きだったので、そういった形でやってきました。その頃には、ケアセンターの管理者ではあるけど、現場は任せていたという感じです

そこから、しばらくして、相談支援事業所「イデア」を始めることになり、そちらをメインに働くようになった感じです。イデアは2018年からなので、3年くらいですね。

イデアの仕事内容は?

相談支援事業は、高齢福祉におけるケアマネージャーの役割と似ていて、利用者さんの生活のスケジュールやプログラムなどの枠組みを一緒に考えて、どこで何をしたいという希望を聞いて、それに沿ったサービスを入れていく感じです。事業所と相談しながら、1週間の計画を立てていきます。もちろん、ご本人やご家族と話し合い、調整していく感じですね。

年齢的にも身体が疲れてきているので、ケアセンターは現場のスタッフに任せていて、何かあった時に報告を受けるように体制を組んでいます。Cafe MUDDLE.も忙しいときにだけ、現場に出るようにします。

なので、今はイデアがメインですね。イデアでは、あまり利用される方の人数を増やしたくないと思っていて、人数を増やすのは簡単なのですが、増やすと、やはり一人ひとりに目が行き届かなくなり、雑なサービスになってしまうといけないと思っています。受けたからには、しっかりとケアしていきたいと思うので、手厚さを大事にしています。スタッフは、今、2人体制でやっています。

仕事の面白さや楽しさは?

いろいろな方と関われることですね。

利用者さんもそうだし、ご家族もスタッフもそうです。また、相談支援事業では、いろいろな事業所の方と関われるのも楽しいです、訪問しますしね

先ほど、障がい福祉で悩んだ時期もあったと話したのですが、自分の子どものことで悩んだ時期もありました。子どもって思った通りには成長してくれないんですよね。子どもが反抗期を迎えたこともあり、そのときに、より一層それを強く感じて、改めて、障がいのある子もない子も同じなんだなって気がついたんです

こちらが一生懸命向き合うと、向こうも応えてくれるっていうのも、一緒なんだなって気づきましたね。当時、子どもに対して、なんで分かってくれないのかなって時期もあって、それがすごく重なって、勉強になりました。もしかすると、どこかで、障がいのある子、ない子と無意識のうちに線を引いてしまっていたのかも知れないです。その出来事をきっかけに、障がいのあるなしに関わらずなんだって、より一層感じました

あと、職場の良さとしては、意見を言わせてくれるところです。会社として、できるできないは別としても、想いを聞いてくれる…それが働きやすさだったと思いますし、何度も「もう続けられないかも」って思っても、辞めずに働く楽しさを見つけられたのは、それもあると思っています。

相談支援事業で大切にしていることや、管理者として心掛けていることは?

相談支援事業の中で大事にしていることは「本人の気持ち」です

こちちが押し付けるのではなく、本人主体の計画を立てていかなくてはいけないなと思っています。親御さんの想いが強くなってしまうということもあるのですが、そこについては、親御さんと話をして、さまざまな選択肢を提案することもありますご本人も、親御さんが言うと、それが正しいのかなって思ってしまうこともあるし、家の中での関係性もありますし、何が理想かは難しいのですが、ただ「本人の気持ちを大事にする」というベースを大切にしています

管理者として……そもそも「管理者」と自分のことを思うことがあまりないです。みんなと一緒に楽しく働けたらいいなと思っています

みんなで一緒に作っていくという姿勢ですよね。悩みなど何かを抱えて働くのは楽しくないし、良くないしなって思います。もちろん、楽しいことばかりではないと思うのですが、「今日も一日、仕事頑張ろう」って気持ちになれるように働いてもらえたら一番いいなと思っています。仕事ってやっぱり人間関係だと思うので、そういうところで悩みがあったら、相談してもらいたいと思いますね。話すだけで楽になれるものもあるだろうし、話をする時間を大事にしたいと思っています

そういう心掛けはしているつもりでいますが、なかなか目が行き届かないこともあると思います。みんなと一緒に働いている…管理者としてっていうよりも、「みんなと同じ仕事をしている」という感覚を大事にしたいと思っています

最後に教えてください!
あなたの「My Smile」は何ですか?

「山登り」です。今までいろいろ行きましたけど、南アルプスとか穂高とか、山小屋に泊まって登るような山登りが好きでした。

最近は体力が落ちてきて行けなくなってしまったのが残念なのですが、また、体力をつけて行きたいなと思っています。好きなところは、「涸沢」です。涸沢カールといって、紅葉が本当に綺麗なんです。上高地から登っていったところがあるのですが、雪山を背景に、紅葉がバァーっと綺麗に色づいていて、朝焼けもすごく綺麗で…本当に素敵な場所なんです。そこにもう一度行ってみたいなというのが夢ですね。

山に行くようになった最初のきっかけは、友だちに誘われたことでした。「山なんて苦しいばっかりで嫌だ」と言っていたのですが、行ってみたら達成感というか、今まで味わったことのない爽快感があったんです。一番最初に登った山は大山でした。丹沢で訓練して、あっちこっちに行った感じです。

山頂まで行くと、周りに障害物がない景色は広がっているんです。これは本当に今まで味わったことのない爽快感としか表現ができないですね。本当に何もないんですよ。生活していると、景色には何かしらの障害物があるんですけど、一番高いところへ行くと、本当に何もない世界なんですよね。今まで味わったことのない感覚でした。登っていた時は月に1~2回行っていました。山の会とかにも入っていたので、それで行っていた感じです。

私にとって「ハビリスデザイン」は

『みんなから元気をもらえる会社』