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S.F さん
(ふわふわイーレ)

【働き方】常勤 週休2日

いつから「ふわふわイーレ」へ?きっかけは?

14年前くらいになりますね。菖蒲沢に事務所があった頃から働いていて、NPO法人湘南障害児者を守る会まつぼっくりとして動き始めてから1年後くらいに働き始めました。きっかけは、ホームヘルパーになりたかったんです。これまでもずっと福祉業界で働いてきたのですが、ホームヘルパーは初めてでした。施設で働いていると、利用者さんはどうしても集団の中のお一人で、お一人お一人に関わる時間が少なかったというのが心にあり、一対一に関われるヘルパーさんがいいなと思っていたんです。

どうして、ここの会社だったかというと、ちょうどその頃、求人広告を見ると、繰り返し求人の記事が載っていたこともあり、「人手不足なのかな、これは私はここで働くべきなのかな」と感じたからでした。

ずっと福祉で働いてきたのですか?

社会体育の専門学校を卒業しました。高齢の方や障がいの方、あとはスポーツ関係や健康の勉強をしてきたのですが、その中で実習がありまして、一番楽しかったのが「障がい」だったんです。楽しくてインパクトがありました。

学校で習う前は「障がい」=「怖い」というイメージがあったのですが、専門学校で勉強し、障がいの方と触れ合う時間が多くなるとイメージが変わりました。最初に勤めたのは作業所などでした。その後、グループホームへ行くなど、点々と経験をしていった感じです。ここに来るまでに、おそらく20年近く、障がい関係の施設等で働いてきたことになります。その経験から、一対一で関われるホームヘルパーを探していたという感じです。

実際に働いてみると、どうでしたか?

当時の事務所は、アパートの一室で、その近くにちょうど利用者さんも住んでいらっしゃったという感じでした。事務所はアットホームな感じでしたし、利用者さんと距離的にも近いということで、やはりアットホームさがありました。未知な世界でしたが、ここでやっていこうと思った感じです。

仕事内容でいえば、一対一は全然違いました。求めていた「その方」と向き合うことができる反面、自分の立ち位置をしっかり保たないといけないと気がついた感じです。たとえば、お互いに想いが重すぎる瞬間があったり、私がどっぷりと浸かってしまったり、利用者さんの想いに引っ張られてしまったりすることもありました。関わる時間も長いですし、心の距離も近くなるのでその方の想いも分かりますし、自分がちゃんとした考えで立っていないと、自分の立ち位置が揺らいでしまったり、引っ張られてしまうこともあるなと思っています。これは一対一の良さと悪さだと思うのですが、やりすぎとか支援しすぎとか…ご家族のこともよく知るようになっていくので、気をつけないとまるで自分もご家族のような気分になってしまうんです。これはこの仕事の良さでもあり、仕事としての距離を自分で保たないといけないというのが、気づきでしたね。

仕事内容はどんなことを?

ご自宅を訪問して家事や身体介護、利用者さんの職場までお迎えに行き、自宅に帰るまでの移動支援などをしています。割合としては、私はご自宅への訪問のほうが多いと思います。もう少し若い頃は移動支援だけでも楽しかったのですが、年齢を重ねるごとに体力も落ちてきたなと思うこともあるので、今はまんべんなくバランスよくいろいろとできるのが良いことですね。ご自宅の訪問だけでもあれだし、移動支援だけでもあれですし。

利用者さんと関わっていて、幸せを感じるのは、些細なことで利用者さんと一緒に何かを発見できたり、一緒に同じ体験をすることで共感できるというか、お互いに笑っていたり、笑いが止まらなくなっていたりするので、そういうときが楽しいですね。日常の些細なことなんですよね。それが大事なのだと思っています。今思えば、漫才をテレビで見るよりも笑っているので、楽しいんだと思います。

以前の職場のような施設に戻ることは考えていないですね。自分の性格的にもマンツーマンのほうが得意なのだと思います。

職場の雰囲気は、みなさん、自分らしい明るさをもっているのもいいなと思っています。スタッフも利用者さんもですね。根本はとても明るい方なので、楽しい雰囲気があります。私の仕事内容には、責任者としてやっている事務作業もあります。利用者さんの担当の振り分けや生活に必要な通院の同行、サービスの計画書をあげたりと、いろいろやっていますね。

「移動支援」の楽しいところは?

移動支援は、街中で活動するので、一般の方と触れ合う機会が多いんです。見られていたり、分からない時に道を聞いたり、手助けしましょうかと声をかけられたりすることも、移動支援ならではです。とくに助けてもらうときは、利用者さんに「お知り合いですか?」と聞くのですが、違うような雰囲気のことも多々あり、私たちを知っているわけではないけど助けてくれるんだなと。些細なことであっても、私も利用者さんも「あ、嬉しいですね」と思うシーンがありますね。

心がけとしては、安全第一です。外を歩くことが基本なので、交通安全もそうですし、危険なことをできるだけ予測をして予防的に対応できるよう心掛けています。何かが起こる前に対応できるようにと思って、日々向き合っている感じです。気をつけておいたから良かったいう場面ももちろんあります。言葉で利用者さんと共感できないこともありますが、言葉でなくともお互いに良かったねと思うシーンなどもありますね。

「居宅介護」のほうは?

一緒にいる時間が長いので、こんなことも見て覚えてくださったんだなと思うときや、ご自身でやろうとしてくださっているんだなと気づくとき…あとは、お母さまは「ここまでしかできません」と思っていることが「こんなことができましたよ」と報告できると、ご家族とも喜び合えることが幸せですね。

いつも驚きと発見がある感じです。施設と居宅は全然違いました。戸惑いも多くありましたね、たとえば、ご家族がどうやって家の中にいらっしゃるのか、というのが最初分かりにくかったです。ご家族とのコミュニケーションの取り方や距離感も最初はイメージできにくいので、分からなかったですね。あと、ご家庭の介助の方法などはそれぞれなので、自分のやり方ではないやり方をしていかないといけないというのも、最初は戸惑いでもありました。心がけとしては、引継ぎなど、先輩と一緒に支援に入るときに可能な限りメモを取るといった感じですね。次回は利用者さんにあまり聞かずとも、その方のやり方を実施したいですし、そうでなくとも、ある程度知った状態で、ご本人と話し合いながらやっていきたいと思っています。

新しく働き始めた方にはどんなことを伝えていますか?

私はもともとヒヤリハットが多いんです。なので、どうしてこうやって気をつけているのかということを、自ら体験したこととともにお伝えして、心に留めてもらえるようにしているのと、最近は利用者さんと相談して、ここはご本人に聞いてくださいなど、本人を主体に伝えるようにしています。ご本人がいる場面で伝えることも多くあるので、ご本人を交えながら話すという…参加型を大切にしています。利用者さんが目の前にいて、スタッフ同士で引継ぎなどをするのではなく、「このようにいつもやっていますよね」というように利用者さんに聞いて、それを聞いてもらうイメージです。ご本人がそこにいるのに、輪に入っていないなんてことが起きないようにと思っています。

最初はそれも気づけなかったんですけど、経験の中で、ご本人に「自分の生活だから」と言われてハッとした感じでした。言っていただけて気づけることってたくさんあります。利用者さんはそこまでを主張してこない方が多いけど「自分たちの生活」って思っている場所に、私たちが入っているのだということを忘れてはいけないですし、一番大きなことだと思います。

あと、どうしても長く働くと、学生の頃から見ていた子が成人になっていくので、小さい頃を知っていて、つい子ども扱いをしてしまいそうになるのですが、年齢に合わせてこちらも関わりを変えてサービスをしていかないといけないというのも、長い期間、関わることで見えてきたことです。

ほかには、何もお言葉として返さない方でも、全部ご理解されていることもあります。私たちの基準で分からないとか、さらに言えば分からないからいいとかそういうことではなく、きちんと相手を尊重して接することを大切にしています。

最後に教えてください!
あなたの「My Smile」は何ですか?

料理はそこまで得意ではないのですが、自分で作ったものを味見したときに「旨味を感じる」とMy Smileですね。いろいろと考えたのですが、それかなぁと。

料理は作るのが億劫であったり、集中したらバーッと作れるのですが、スイッチが入るまでが…やはり億劫で(笑)ただ、作ったときに「あ、この味、美味しい」と旨味を感じたとき、心の中でMy Smileです。

最近はレシピ本などを見ながら、食材の組み合わせなどを面白いなと楽しんでいる感じです。人から美味しいって言われるよりも、自分の中で「あ、美味しい…」と気づく瞬間が嬉しいし、カラダもMy Smileですね。最近はスープを作ることが多いので、旨味成分が体に染みてくる感じです。ほんのちょっとの味見の瞬間に、幸せがやってくる感じですね。

私にとって「ハビリスデザイン」は

『柔軟に進む会社』